在来浴室とユニットバスは見た目が似ていても、作り方や使い心地には大きな違いがあります。リフォームを考えるときには、それぞれの特徴を知ることが大切です。本記事では、在来浴室の基本から、ユニットバスとの違い、さらにシステムバスへ変えるメリットまでわかりやすく紹介します。
在来浴室とはどんな浴室?
お風呂には、大きく分けて在来浴室とユニットバスの2つのタイプがあります。今の住宅ではユニットバスが主流ですが、昔ながらの家やこだわりのある住宅では在来浴室が使われていることもあります。ここではまず、在来浴室がどんなものか見ていきましょう。
在来浴室とはどんな作り方なのか
在来浴室とは、現場で職人がひとつずつ作り上げるお風呂のことです。コンクリートで土台を作り、その上に防水処理をして、タイルを一枚ずつ貼って仕上げていきます。浴槽や壁、床などをそれぞれ組み合わせて作るため、完全にオーダーメイドの浴室になります。この方法は昔から使われてきた工法で、住宅の形や広さに合わせて自由に設計できるのが特徴です。
たとえば変わった形のスペースでも、その場所に合わせてお風呂を作ることができます。
ユニットバスとの大きな違い
ユニットバスは工場であらかじめ作られた壁や床、浴槽を現場で組み立てる方式です。いわば「完成品を組み立てるお風呂」といえます。そのため工期が短く、品質も安定しています。一方の在来浴室は現場で一から作るため、自由度は高いですが時間も手間もかかりやすいです。また、タイルの目地が多くなるため、掃除がしにくいことや寒さを感じやすい点もデメリットです。
このように、在来浴室は「自由さ」、ユニットバスは「効率と快適さ」に強みがあるといえます。
在来浴室のメリット・デメリット
在来浴室には昔ながらのよさがありますが、同時に現代の生活には合わない部分もあります。ここではその両面を解説します。自由に作れるという大きな魅力
在来浴室の一番の魅力は、デザインの自由さです。浴室の広さや形に制限が少ないため、家の構造に合わせて柔軟に作ることができます。また、素材の選び方も自由です。タイルの色や質感、浴槽の形や素材まで細かく選べるため、自分の好みに合わせた空間を作ることができます。高級感のある石張りや落ち着いた雰囲気の木の浴槽なども実現できます。
このように、こだわりのある人にとっては理想の浴室を形にできる点が大きな魅力です。
快適さや手入れの面での弱点
一方で、在来浴室には不便な点もあります。とくに大きいのが寒さの問題です。タイルは熱を通しやすいため、冬場は浴室全体が冷えやすくなります。入浴時の温度差が大きくなることもあり、体への負担になることがあります。また、タイルのつなぎ目には水や汚れが入りやすく、カビが発生しやすいです。そして、掃除の手間がかかる点もデメリットです。さらに、防水処理が経年で弱くなると水漏れの心配も出てきます。修理やリフォームも大がかりになりやすく、費用が高くなることがあります。
工事や費用の負担
在来浴室はすべて現場で作るため、工事に時間がかかります。また職人の手作業が多いため、費用も高くなりやすい傾向があります。途中で変更が出ると追加費用が発生することもあり、予算管理が難しい点も特徴です。システムバスへリフォームするメリットとポイント
在来浴室を使っている家庭では、リフォームのタイミングでシステムバスに変えるケースが増えています。これは単なる流行ではなく、生活のしやすさを重視した選択です。ここではその理由とポイントを見ていきます。快適さが大きく変わる理由
システムバスは工場で作られたパーツを組み立てるため、全体の作りが安定しています。壁や床が一体化した構造になっているため、水がしみ込みにくく、カビも発生しにくいのが特徴です。また、断熱性が高く設計されているため、冬でも浴室が冷えにくくなります。お湯の温度も保ちやすく、快適に入浴できます。掃除のしやすさも大きな変化です。目地が少ないため汚れがたまりにくく、日々の手入れが楽になります。
リフォームで気をつける点
在来浴室からシステムバスに変えるときには、いくつか注意点があります。まず、既存の浴室サイズによってはそのまま入らない場合があります。そのため事前の採寸と確認がとても重要です。また、構造上の問題で配管の位置変更が必要になることもあります。工事の内容によっては追加費用が発生することもあるため、見積もりをしっかり確認することが大切です。
さらに、システムバスは規格品のため、在来浴室ほど自由なデザインはできません。ただし最近はサイズやデザインの種類が増えており、ある程度のこだわりは実現できるようになっています。
どんな人に向いているか
システムバスは、毎日の使いやすさや掃除のしやすさを重視する人に向いています。とくに家族で使う場合や長く安心して使いたい場合には大きなメリットがあります。一方で、デザインに強いこだわりがあり、特別な空間を作りたい場合は在来浴室の方が向いているかもしれません。